【太宰府市・筑紫野市近郊】災害から家族と暮らしを守るために、今できること
耐震等級3でも「絶対に倒壊しない」とは限らない
熊本地震の教訓から考える、
本当に安心できる家づくりとは
家づくりを考え始めると、
「耐震等級3なら安心ですか?」
「新しい家なら大きな地震でも大丈夫ですよね?」
と気になる方はとても多いと思います。
確かに、耐震性能の高い家を選ぶことはとても大切です。
しかし、ここで知っておいていただきたい大事なことがあります。
それは、耐震等級3だからといって、どんな地震でも絶対に倒壊しないとまでは言い切れないということです。
この現実を強く教えてくれたのが、2016年の熊本地震でした。
熊本地震では、観測史上初めて同じ地域で震度7が2回発生し、多くの木造住宅が大きな被害を受けました。国土交通省の調査では、熊本県益城町中心部で確認された木造住宅1,955棟のうち、倒壊・崩壊は297棟、大破は230棟、無被害だったのは414棟にとどまっています。
さらに、
2000年6月以降の現行基準で建てられた住宅でも、倒壊・崩壊7棟、大破12棟が確認されました。
つまり、
基準に適合しているだけで「絶対安心」とは言えないことが、実際の被害から見えてきたのです。
もちろん、ここは誤解してほしくないのですが、耐震基準の強化そのものは確実に命を守る方向に働いています。
国土交通省の報告では、2000年基準以降の木造住宅は、旧耐震や1981年以降2000年5月までの新耐震住宅と比べて、無被害率が高く、倒壊率も低いことが示されています。
つまり、
性能を高めること自体はとても重要です。
けれども同時に、「高い基準を満たしていること」と「その性能が現場で確実に発揮されること」は別問題だということも、熊本地震は教えてくれました。
なぜ「安心なはずの家」が被害を受けたのか
国土交通省は、2000年基準以降で倒壊した住宅について、その要因を整理しています。
大きく見ると、主なポイントは次の3つです。
ひとつ目は、接合部の施工や仕様の問題です。
木造住宅では、柱や梁、筋交いなどを正しくつなぐために金物が使われますが、必要な強度の金物が入っていなかったり、指定と違う金物が使われていたり、取り付けそのものが不十分だったりすると、本来の耐震性能は発揮できません。
設計上は問題がなくても、現場で正しく施工されていなければ、図面通りの強さにはならないのです。
ふたつ目は、地盤の影響です。
地盤変状や局所的な揺れの増幅が、建物被害の大きな要因になったケースも報告されています。
建物自体の耐震性だけでなく、そもそも「どんな土地に建てるのか」が非常に重要だということです。
みっつ目は、地震動の特性です。
同じ地域でも、地形や地盤条件によって揺れ方は変わります。
つまり、
家の強さを考えるときは、建物単体だけでなく、その建物が建つ土地の性質まで含めて考えなければいけません。
「耐震等級」だけを見て家を決めるのは危険です
家づくりを考えている方にとって、耐震等級はとても分かりやすい指標です。
そのため、どうしても「耐震等級3だから大丈夫」と考えたくなります。
ですが、本当に見るべきなのは、
その耐震性能が、地盤・設計・施工を通して、きちんと実現されているかどうかです。
たとえば、
同じ「耐震等級3」と言っても、実際には次のような差が出ることがあります。
- どこまで構造計算を行っているか
- 地盤調査の結果をどう設計に反映しているか
- 現場で金物や耐力壁が図面通り施工されているか
- 工事中の確認体制が整っているか
- 完成後には見えなくなる部分を、施工中にきちんと管理しているか
こうした部分が曖昧なままでは、せっかく高い耐震性能をうたっていても、安心は不十分です。
実際、
さくら事務所が2025年に実施した新築工事中のホームインスペクション360件では、
**耐震に関わる構造部分の平均不具合指摘率が50.2%**だったとされています。
つまり、およそ2件に1件の現場で、金物や筋交いなど構造に関する何らかの指摘事項が確認されたということです。
この数字は、家づくりを考える方にとって決して軽く見てよいものではありません。
図面の中の性能だけではなく、現場でその性能が守られているかまで確認する視点が必要です。
本当に安心できる家に必要な3つの視点
1.地盤を見ること
家の強さは、建物だけで決まりません。
どれだけ建物を強くしても、地盤の状態が悪ければ、地震の揺れ方や被害の出方は大きく変わります。
ここで気をつけたいのは、一般的な地盤調査は主に「沈下しにくいか」を確認するためのものであり、地震のときにどれだけ揺れやすいかを直接調べるものとは目的が異なるという点です。
地盤改良や杭工事も、基本的には不同沈下対策が中心であり、「揺れにくさ」とイコールではありません。
だからこそ、
土地選びの段階から、地形や過去の地盤条件、ハザード情報、揺れやすさマップなども合わせて確認することが大切です。
2.設計の中身を見ること
「耐震等級3です」という言葉だけで終わらせず、
どのような考え方で設計されているのかまで確認することが重要です。
国土交通省は、2025年4月から建築確認・審査の見直しを進め、いわゆる4号特例の対象縮小などにより、小規模木造建築物でも従来より確認の考え方が変わる制度改正を示しています。
これは、設計段階の安全確認をより重視する流れといえます。
つまりこれからの家づくりでは、単に「法律に通ればよい」ではなく、
より丁寧に構造や安全性を考える会社かどうかが、ますます大切になります。
3.施工品質を見ること
どれだけ良い設計でも、現場で正しく施工されていなければ意味がありません。
耐震性能は、完成してから見えにくい部分ほど重要です。
柱と梁の接合、耐力壁、筋交い、金物の種類や位置。
これらが図面通りでなければ、家の強さは想定より下がってしまう可能性があります。
だからこそ、施工中のチェック体制、現場管理の丁寧さ、必要に応じた第三者の確認などが重要になります。
家づくりを考えている方へお伝えしたいこと
これから家を建てる方には、ぜひ次のことを意識していただきたいと思います。
「耐震等級3ですか?」だけで終わらず、
「その性能をどうやって実現していますか?」まで聞いてみてください。
たとえば、こんな質問はとても有効です。
- 地盤はどこまで確認していますか
- 土地の揺れやすさや周辺条件は見ていますか
- 構造計算はどのレベルまで行っていますか
- 金物や耐力壁の施工確認は誰がどう行いますか
- 工事中に見えなくなる部分は、どのようにチェックしていますか
- 完成後では見えない構造部分の記録は残りますか
これらに対して、分かりやすく、具体的に答えてくれる会社は、家づくりに対して真剣に向き合っている可能性が高いです。
逆に、性能の数字だけを前面に出して、中身の説明が曖昧な場合は注意が必要です。
想家工房が考える「本当に安心できる家」とは
想家工房は、家の安心は単に「耐震等級の数字」だけでは決まらないと考えています。
もちろん高い耐震性能は大前提です。ですが、それだけでは足りません。
本当に大切なのは、
- その土地に合った判断ができているか
- 設計段階でしっかり安全性を考えているか
- 現場で図面通り、丁寧に施工されているか
- 完成後に見えない部分まで責任を持てるか
という、地盤・設計・施工品質の総合力です。
熊本地震から10年。
私たちは、地震大国日本で家を建てる以上、「基準に適合しているから大丈夫」という考えで止まってはいけないと感じています。
これからの家づくりに必要なのは、
見えやすい性能表示だけでなく、見えにくい部分まできちんと確認すること。
そして、
家そのものだけでなく、土地・設計・現場管理まで含めて安心を考えることです。
家は、ご家族の命と暮らしを守る場所です。
だからこそ、数字だけではなく、その中身までしっかり見て選んでいただきたいと思います。
想家工房は、これからも
「健康に過ごせる家が、1番。」
という想いとともに、安心して長く暮らせる住まいを、
一棟一棟丁寧に考えていきます。
参考にした公的資料・記事
- 国土交通省「熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会」報告書では、益城町中心部の木造住宅被害として、木造1,955棟のうち倒壊・崩壊297棟、大破230棟、無被害414棟、また2000年6月以降建築でも倒壊・崩壊7棟、大破12棟が示されています。
- さくら事務所・長嶋修氏による2026年4月掲載記事では、新築工事中ホームインスペクション360件のうち、耐震に関わる構造部分の平均不具合指摘率が50.2%と紹介されています。
- 国土交通省は、4号特例の見直しを含む建築確認・審査制度の改正内容を公表しています。
施工エリア:福岡市(中央区・博多区・南区・西区・早良区・東区)・春日市・大野城市・太宰府市・筑紫野市・那珂川町・糟屋郡(粕屋町・宇美町・志免町・須恵町)・筑豊地区(飯塚市・田川市・田川郡・嘉麻市・嘉穂郡)・筑後地区(久留米市・小郡市・みやま市・八女市・筑後市・大川市・柳川市・うきは市・三井郡・三潴郡・大牟田市近郊)・朝倉市・甘木市・朝倉郡・佐賀県一部(鳥栖市など)
【想家工房株式会社】
【住所:福岡県太宰府市宰府5-20-16】
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